無予告調査は法律的にも認められているのですから、
「税務署(調査官)が突然会社に来た=その場で税務調査を受けなければならない」と考えがちなのですが、
実はそうではありません。
前提を書いておくと、「税務調査は断ることができません」。
税務署から事前に連絡があろうとなかろうと、これは同じです。
税務調査を断ることができるのであれば、誰も税務調査で困らないわけです。
しかし、税務署(調査官)が提示してきた日時に、
絶対に税務調査を受けなければならないかというと、これは違います。
他に予定があるなど、税務調査を受けることができない場合は、
他の日時にしてもらうことは単なる調整であって、許されるのです。
話が少しまわりくどくなりましたが、「税務調査をします」と突然調査官が来ても、
「他の日時にしてください」というのは「拒否」ではないため、可能なのです。
ここで事前の連絡がなく、いきなり調査官が来た場合の対応方法を書いておきます。
【無予告調査の正しい対応方法】
①事業所内に入れない「税理士に連絡しますのでそのままで少々お待ち下さい」
⇒常識ある方なら、来客があれば社内に通すと思います。来客が税務署の人間ということであればなおさらです。
しかし、あえて会社内に入れない方が、事前にトラブルを防ぐことができます。
②今日は予定がある旨を伝える「今日は今から別の予定が入って無理なのです」
⇒社長としても今日1日何も予定がない、ということは少ないでしょうし、
顧問税理士としてもすぐに対応できるとは限りません。
今すぐ税務調査を受ける必要はないのですから、予定がある旨を伝えることが得策です。
③次の調査予定を決める「来週であれば○〇日が大丈夫なのですが」
⇒繰り返しになりますが、あくまでも税務調査は拒否することはできません。
しかし、その場で受けなければならない、というわけでもありません。
税務調査を嫌がっているのではなく、ただ日程を変えて欲しい、という主旨を強調しましょう。
無予告調査をそのまま受けてしまうことで、トラブルになるケースが多くあります。
トラブルにならないよう、無予告調査をその場で受けてしまわないよう、
この3つの対応方法を徹底していただきたいものです。